マンガ家こそブランディングを意識した方が良い理由②
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前回、マンガ家こそブランディングを意識した方が良い理由について、主にマンガ家自身のモチベーションを中心に述べました。
では、実際にビジネスをするに当たって、どんなブランディングが必要なのでしょうか?
マンガ家のビジネスに関して、ある有名なマンガ家さんが、非常に厳しいということを話されていました。
コミックスとして黒字の売上を立てているのは、例えば「進撃の巨人」のような、ごく一部のメガ作品で、その売上を元手に次の新しい作品をトライしているのだ、と。
全員が全員成功する訳ではなく、黒字を達成できるのは2~3割程度であると。
出版社は、個人作家さんのメガホンを全力でしてくれて、作品の質を上げ、いかに多くの読者に発信するかを考えてくれる存在だと思います。
ただ、一方で、出版社での連載を勝ち得てマンガ家として成功するのは、かなり至難の道だなと感じています。
そこで、個人マンガ家として私は、様々な形での仕事の獲得の仕方を模索しています。
マンガ家が個人のブランディングが必要なのと同じかそれ以上に企業もブランディングの力が必要です。
富士フィルムさんは、元々カメラ屋さんでしたが、今では信じられないくらい多角的な事業展開をされています。
私が診療放射線技師として病院で勤務していた際は、レントゲンフィルム、画像読影装置、その他各種医療ソフトウェアなど、富士フィルムの製品に囲まれて仕事をしていました。
表参道を先日歩いていると、富士フィルムが展開するアナログカメラを中心とした専門店がありました。こじんまりとした写真展なども展開されており、ユーザーさんを大切にしている様子も感じられました。
また、富士フィルムさんが手がけるBtoBサービスの一つで、マンガで利用シーンを紹介しているケースがありました。
https://sp-jp.fujifilm.com/contents_school/manga/
そんな富士フィルムさんは、ブランドストーリー、ブランドロゴについて紹介するページがありました。
https://www.fujifilm.com/jp/ja/about/brand/story
https://www.fujifilm.com/jp/ja/about/brand/logo
私が小学生低学年くらいまでは、「写ルンです」が流行っていて、富士フィルムの現像店が各所にありました。今では大黒屋さんとかになっています。1990年代後半からデジカメが普及し始めました。
その頃の「写真屋さん」というブランドイメージから、かなり大幅に変わってきたと思います。ですが、ベースにある技術は昔から培われたものです。
また、「下町のナポレオン」の二つ名で、良質なお酒「いいちこ」ブランドを展開されてきた三和酒類さんは、機動警察パトレイパーなどの作品で有名なゆうきまさみさんがキャラクター原案を手がけたブランドストーリーを制作しています。
こちらは、マンガ家がコンテンツ制作に携わることで、ハイブランドのイメージを築いているのではと感じます。
ブランドを大切にする会社は、BtoB、BtoCに限らず、漫画というストーリー手法を少なからず活用しているのではと思います。
最近では、コンテンツマーケティングを手がける会社、イノーバさんでもマンガを活用したマーケティングに関して紹介されていました。
マイクロソフトなど様々なビジネスを手がけ、ビジネス環境が短期間に劇的に変わる大規模な会社ほど、ブランディングは重要さを増しています。
https://www.amazon.co.jp/dp/4484221055
著者のミリ・ロドリゲスさんは、現在は、Empress AIという女性向けの生成AIアドバイザーのサービスを立ち上げています。
「ストーリーマッピングを始めよう」のドナ・リショウさんに以前英語でメールしたところ、最新の本では、「コミックの要素も取り入れる」と答えてくれました。
というわけで、文字だらけで駆け足でしたが、企業のブランドストーリーと漫画の要素は、かなり密接であり、色んな可能性を秘めているのではないかと思うのです。
ここまで読んでくださった方へ
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